5000円還付されるけど… e-Tax登録進む?
産経 社会 09/22取得 元記事
インターネットで税務申告できる「国税電子申告・納税システム(e-Tax)」を所得税の確定申告で利用すれば、税額を5000円控除する優遇措置が新たに決まった。約3%にとどまっている利用率を引き上げたいという思惑も国にはあるが、利用に必要な「電子証明書」を発行するのは市区町村。大半の自治体では1日十数枚しか発行できず、確定申告前に発行申請が集中すれば処理がパンクする恐れがある。
国税庁は「自宅やオフィスからでも申告できます」とe-TaxのPRに懸命だが、国と地方行政との足並みがそろっていないのが実情だ。
5000円の控除は本年度の税制改正で決まった。平成20年(19年分)か21年(20年分)かの所得税の確定申告で利用した人が対象となる。
1000円程度の電子証明書取得費用や、証明書をパソコンに読み込む機器が3000円程度することを考慮したものだが、機器を人に借りれば数千円はまるまる利益。確定申告が不要なサラリーマンでも、源泉徴収票の数字などを入力した申告書を送信すれば5000円が還付されるため、利用希望者が増えることが予想される。
通常、電子証明書は住民基本台帳カードのICチップにデータを入れて発行する。しかし、大半の市区町村では発行用パソコンを1台しか配備していない。1枚発行に約30分かかり、1日に発行可能なのは十数枚にとどまる。
東京23区で最も人口の多い世田谷区でもパソコンは1台。世田谷区は「現時点では増設は考えていない」としているが、区内で確定申告する人は約20万人に上り、仮にうち1%の2000人が発行申請すれば、発行完了までに約5カ月かかる計算になる。
また、住基カードそのものの不足も懸念されている。ICチップを組み込んだカード全体の需要が高まっており、メーカー側に発注してもすぐに入荷するのは難しい状況だからだ。“品切れ”でカード自体の発行を一時停止した自治体もある。
国は22年度にe-Taxの利用率50%達成を目標としているが、実現のための基盤はまだ整っていない。
【e-Tax】 インターネットを使って所得税や法人税、消費税などを申告、納税するシステム。国が進める「電子政府」施策の柱として2004年2月に名古屋国税局管内で運用が始まり、その後全国に拡大された。維持費などで毎年度90億円前後の国費が投入されている。現在の利用率は約3%だが、政府は昨年策定の「オンライン利用促進のための行動計画」で09年度に22%、10年度に50%に引き上げることを目標としており、利用手続きの簡素化を進めている。

コメント (4)
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